2016年4月7日木曜日

断腸亭日乗(全7巻)

永井荷風の日記である「断腸亭日乗」を再読したくなって、全巻買うことにした。
文語体ではあるが、荷風の意地悪ぶりを寝る前に読み、ひとり、にやにやするのがこのところの至福のひとときである。

大正十年四月九日。

市兵衛町表通宮内省御用邸塀外に老桜数株あり。昨日あたりより花満開となれり。近鄰の児童羣れ集りて、或は石を投げ、或は竹竿にて枝を折り取らむとす。日本の子供は犬を見れば撲ち、花を見れば折らざれば已まず。獰悪山猿の如し。




0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。