先日(2月25日)、ジュンク堂那覇店で、作家・沢木耕太郎氏の新刊トークイベントが開催されたので、それに参加しました。新刊のタイトルは『天路の旅人』(新潮社)。リアル・沢木氏は今回が初めて。ジュンク堂地下1Fの臨時イベントスペースは超満員。
新刊の『天路の旅人』は、第2次世界大戦末期、内蒙古~チベット~インドを徒歩で移動した密偵(スパイ)の実話。かつて、TBSの番組でドキュメンタリー化されていたのを見た記憶があります。
この本のタイトルと装丁をめぐるエピソードから始まり、いつしか本の中身に。記述のスタイルがなかなか定まらなくて、苦労した原因と、それを乗り越えた驚くべき出来事を、軽妙に語る沢木氏。
沢木氏といえば、バックパッカーの間でバイブル的な本である『深夜特急』です。トークイベントの最後、質疑応答の時にも熱く『深夜特急』の影響を語る参加者がいました。この本を読んで実際に旅に出てしまう人が後を絶たず、当初はそのような見方をされるのが嫌だったけど、今は、そのくらい人に影響を与える本を書けたことにポジティブな気持ちを持っている、と語っていたのが印象的でした。